スメルハラスメントで悩んでない!?相手を傷つけない伝え方

最近なにかと話題になる「スメルハラスメント」を知っていますか?

「スメル」は臭いで「ハラスメント」は嫌がらせ…つまりニオイによる被害のことを指します。職場でもそういう被害にあったことがありませんか?

  • 香水や柔軟剤のニオイが強すぎて気持ち悪い
  • 上司の加齢臭がきつくて近寄りたくない
  • 同僚でワキガの人がいて通ったところが臭い
  • 隣の席の人の口臭が臭くて話したくない
  • お酒の席でタバコのニオイがつくので行きたくない

私も実際に職場で感じていたことがあります。こういうのって、人に伝えたりするこが難しいですよね。誰も指摘しないので「もしかしたら私の鼻がおかしいのかも…」って逆に自分が不安になってしまいます。

こういったニオイって実は自分にもあるんじゃないかっていう不安もありますし、私はパンプスを履いているときに「足が蒸れて臭いかも…(泣)」と感じることもあるのでそれで誰かに言うのもなぁと思ってなかなか言えませんでした。

 

でも、やっぱりそれ以上にニオイが気になってくると我慢していても辛いですよね。職場の人の場合、必ず話したり接したりするので逃げられません!

どうしてもニオイから解放されたくてベランダに行って深呼吸したり、自分の机の上や社内に消臭剤を置いてみたりと色々試してみましたが何も変わらなかったので、ある時「思い切って言ってみよう」と決心しました。

まずは誰に伝えて、自分がどうしたいのかをまとめ、なるべく相手を傷つけない方法を考えました。その結果、とても良い環境が生まれて今ではニオイが気にならない素敵な職場に改善したんです。

というわけで、今回は自分が職場でニオイに悩んでいた時に改善できた上手く伝える方法をまとめてみました!今まさに「職場のスメハラで悩んでいる!」という人は是非参考にしてみてくださいね。

 

相手を傷つけない4つの伝え方

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それでは、どうやって私が上手く伝えることができたのかについてお話したいと思います。

まず言う前って「相手を傷つけたくない」、「言ったら自分が嫌われてしまうんじゃないか」といった不安がありませんか?私もそんなおもいがあってなかなか言えませんでした。

でも考え方を少し変えてみてください。逆に自分が臭っている側だったらどう思いますか?

私だったら「こっそり教えて欲しい」、「影で言われていないかな?」、「自分ではわからないから言われたほうが良い」…とそう思いました。基本的に自分で気付いていないから対策をあまりしていないんです。だからこそ教えてあげなければいけないですよね。

ここではまず相手に伝えるときの事前に気をつけておきたいことを4つに分けてまとめてみました。これが重要なのでしっかりと読んで参考にして見てください。

まずは上司に相談をしよう

いきなり本人に言うのはNGです。もしかしたら、自分の思い過ごしかもしれませんし相手との関係も悪くなってしまうかもしれないですよね。

まずは自分の直近の上司に相談しましょう。上司がスメハラの張本人であれば、先輩に話してみてください。同僚に話すとそこから陰口のようにとらえられてしまいます。

こっそりと「相談したいことがあるんですけどいいですか?」と一言声をかけて、ベランダでも会議室でもいいので2人きりの時に伝えてください。そのほうが真面目に話したいことだというのがわかりますし、相手もしっかりと聞いてくれる姿勢をとってくれますよ。

必ず同性から指摘してもらう

上司に伝えたら、指摘する人の相談もしましょう。異性から指摘されるのは自分の立場で考えた時に「恥ずかしい」という思いがでてくるので同性から言ってもらうように伝えてください。

その時もしっかりと「私が本人だったら傷つくと思うから同性から指摘されたほうがいいです」と言いましょう。そして、誰が指摘してくれるのかを聞いておいたほうがいいですよ。

言う前に指摘してくれる上司にも、再度お話して内容に間違いがないか確認します。話す内容が間違って伝わってしまったらイヤですし、どんな風に伝えるかってやっぱり気になりますもんね。

「みんなから声があがっている」という言い方は避けてもらってください。あくまでも上司としての役割なので、誰かから言われたという風に伝えるのは関係も悪くなるので避けましょう。

だって、「あなたのニオイに関して苦情が出ていますよ。」なんて指摘したら、言われた本人は「え!?誰が臭いっていっているんだろう?」って絶対に考えちゃいますよね。

「これなら私が言われたとしても傷つかないかも!」と思える内容になるように、上司だからといって遠慮せずハッキリと「ここはこう伝えてほしい」とお願いしましょう。

人前で絶対に言ってはいけない

上司に相談するときもそうですが、誰かが聞いているところでは絶対にやめましょう。自分が人前で言われたらどう思いますか?絶対にイヤですよね…「みんなもそう思っていたんだ」と思うのがつらいです。

もちろん周りもそう思っているということは指摘されたら気付きますが、こっそりと伝えられるのと人前で言われるのとでは感じ方が違いますよね。

人前で言うことはその人にとって1番の苦痛です。

なるべく人がいないときに呼び出して、誰も聞いていない場所で伝えましょう。会社の人がいない場所だからといって飲食店で話すのは違います。同じようにベランダや会議室など人がいないところを選びましょう。

伝えた後のアフターケアを大切にする

伝え終わってもその後のアフターケアを忘れないでください。

指摘されたあとは、誰かから相談されて指摘したというのを「今まで自分はみんなからそんなふうに思われていたんだ」とショックを受けています。

「臭っている」ということを指摘するだけでなく、相手の良いところも言ってあげてください。

やっぱり指摘する中でも明るい話題も織り交ぜることによって、印象も少しはよくなります。また、伝える前に相手の性格を知っておかないと伝え方によっては悪くとらえてしまうこともあります(ニオイを指摘されること以外でも)

  • 相手のことをよく知っておく
  • 褒める話題も混ぜる
  • アフターケアもする

この3つを忘れずに伝えて最後にお互い笑顔で話しが終わるようにお話しましょう。

 

実際に試して効果のあった伝え方

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事前準備ができたらあとは伝えるだけですが、伝え方一言で相手の感じ方は変わってしまいます。

ショックを受けて退職する人や、中には逆に嫌がらせや精神的苦痛として訴えるなんて人もいて事例もあるんです…せっかく改善しようと思って伝えたつもりがそんな残念な結果になるのはイヤですよね。

そこで、今まで私が実際にスメハラ問題で指摘するときの言い方でもっとも効果的だった言い方をまとめてみました。何よりも「相手のことが心配している」というのが伝わるような内容じゃないと、ただの注意で終わってしまいます。是非この伝え方を参考にしてみてくださいね。

「最近体調が悪い気がしたんだけど大丈夫?」

まずはニオイについてではなく、体調について心配しているように話をするといいです。

もしも相手がそこで「最近ちょっと具合が…」と言ってくれたら、「実は他の人よりも鼻がきくんだけど、最近ニオイが気になっていてもしかしたら体調の変化があったんじゃないかと思ってね」と伝えるんです。

すると、「え!どんなニオイします?」とか「どのへんがニオイますか?」とか聞いてきます。そこで口臭とかなら胃腸が悪いとか、体臭なら疲れとか食生活をアドバイスしてあげるとニオイの指摘というよりも体調面で気にしてくれているという印象になって相手も悪い気はしません。

最後にさりげなく、「外出る時とかでも念のためにデオドラント剤とか使っておくといいよ」と伝えてあげてください。

私の職場では、体臭が気になっていた人にそれを伝えると次の日から汗拭きシートやファブリーズなんかを持ってきて対策をしていました。もちろん病院へいって体調面でも気にしていたみたいですが…

その後のアフターケアも忘れずに「あれから病院いってみた?」とか「最近ニオイなくなったけど体調よくなったの?」とか話をしましょう。

「今日ニオイが気になったんだけどお酒飲んだ?」

体臭や口臭がアルコール臭い人っていますよね…。特に50代以上の男性は加齢臭などのニオイが交じると凄まじく臭いです。

そんな人には「ちょっとアルコール臭いけど、昨日飲んでたの?」と聞いてみましょう。アルコール臭いのは誰でも臭うので言われてもそこまでショックは受けません。

お酒を飲んでいなかったり、普段から飲まない人でも「飲んでないのか…なんかアルコールみたいなニオイしたから気になっちゃって…」と伝えれば言われた本人も「どうしてだろう?」と少しは気にするようになります。

最後に「生活臭とか服に付きやすいから消臭剤とか、あとは自分にも制汗剤使ったりとかしておくのがおすすめですよ」と対策を伝えてあげましょう。

「取引先でタバコのニオイさせるのはだめですよ」

これは営業や、販売など含めて人に会う機会がある仕事なら伝えやすいです。

取引先のせいにするわけではありませんが、マナーとして考えてもタバコのニオイをさせて仕事をするのって非常識ですよね。だからこそタバコのニオイに関しては言いやすいんです。

「相手もタバコを吸っているとしても、取引先の人の中にはタバコのニオイが苦手な人もいるんだよ」と伝えることによって、やっと気付きます(吸っている人にとっては苦手意識がないようです)

もちろん中には周りがタバコのニオイが苦手だからこそ対策している人もいるのですが、ガムを噛んだりタブレットを舐めたりしない人って周りの人のことを考えていません。だからといって強く指摘すると気分を悪くしてしまうのであくまでも「仕事の為」というスタンスで伝えましょう。

 

まとめ

いかがでしたか?

スメルハラスメントにより、仕事がはかどらなかったり体調を崩したりってあると思います。でもそんなに限界まで我慢する必要はありません。自分が悪いことをしているわけじゃないですよね?相手だってわざと臭わせているわけではないからこそ、言いづらいとは思います。

でも、今回の伝える前の注意点と言い方を参考に言ってみることによって何か変わるかもしれません。その時必ず「相手のことを考える」ことが大切です。

悩んでいる人は是非勇気を出して相談してみてくださいね。